先祖代々守られてきた山を受け継ぎ、守っていこうと強い決意をして実行している従兄弟。
そして、その思いを建築に繋げていきたいと「木を切るからはじめる家づくり」の取組みをはじめた私。
先ずは道を切り拓くところからはじまっています。
何年も前から、大工として当たり前のように扱っている木材が、どのような過程を経て材料となり手元に届くのかを考えるようになった。現代では流通の発達やインターネットの普及によって国内外どこからでも材料を購入できる。
とても便利ではある。
飛騨の土地は森林が9割りを占めていると言われている。
ならば、もっと地元の木材を使えるはずだと考えはじめた。
そんな事を漠然と考えていた頃、広大な山を所有する叔父さんが亡くなり
その息子(従兄弟)が山を引継ぎ、山の管理の勉強を始めたと聞いた。
本業は別にありながらも、林業の講習会などに参加していた。
兼業であり、自伐型林業というらしい。
その話を聞いた時、是非一緒にやりたいと言ったのがはじまりである。
どこまでが林業で、
どこからが製材で、
どこまでが設計士で、
どこまでが職人大工か。
それぞれ職業として確立されている現代において
分業は当たり前だが、私はなるべく多くの事に携わりたいと考えている。
一個人としてどこまで出来るかではなく、
だだ自分自身が納得したいだけなのかもしれない。
現代社会ではスピードが優先され、利便性や生産性、コストダウンを追い求めるあまり、簡素化・機械化・システム化が進み大切な過程が失われつつある。
その大切な過程の一つには、管理が行き届いていない山も入っているだろう。
立木を一本一本を見て、周辺の森を見渡し、さらには山全体をみること。
そして、10年単位もしくはもっと長いスパンで考え、山を管理することが求められると思う。
この秋一番の寒気で11月末だが山はもう冬だった。
今後も定期的にブログで報告できればと思います。